システムエラーが出たときの対応【エンジニア心理学】

親記事

minegishirei.hatenablog.com

注意点:誰でも子供になる

人は環境で変わるといいます。

その内容は、スタンフォード監獄実験を見ても明らかでしょう。

心理学的知見からでも、その境遇に立てば誰でも同じような行動をとってしまうものなのです。

ですので、子供っぽい人も大人っぽい人も「この人は常に子供っぽい人なんだ」とか「この人はなんだか大人びているなぁ」などと思わずに、 「この人は今は子供っぽくなって、すこし胎児化を起こしているなぁ」 というのがちょうどいい観察結果なのでしょう。

また、この記事の後半でもある条件下では子供のような意思決定プロセスを選択してしまうことがあるそうです。

子供とは現在志向

子供の特徴としては、今現在、目先の利益を最優先してしまうというものがあります。

調査によると、思春期の思考は現在志向であり、将来の結果や影響を無視または軽視する傾向があります。少なくとも 1 人の研究者は、10 代の若者が決定を下す際に、数日先の未来しか見ていないことが一般的であることを発見しました。

79別の研究では、12 年生 (平均年齢 18 歳) の 42% と比較して、10 年生 (平均年齢 16 歳) の 25% のみが、重要な決定の長期的な結果を考慮していると結論付けています。

from https://www.hrw.org/reports/2005/us1005/6.htm#:~:text=Psychological%20research%20also%20consistently%20demonstrates,rather%20than%20logic%20and%20reason

ですので

今すぐリリースしたい

とか

私が書いたこのコードを今すぐ消して、証拠隠滅したい

と考え、それを即座に実行してしまうような 「現在指向の考え」はどちらかと言えば「子供の精神状態」と言えるでしょう。

そうではなくて、

確かに今すぐこのコードを直せばミスはなくなるが、長期的に考えれば上長に報告連絡相談を行った後の方が上司から見たシステムの透明度と安定感があるだろう

と考えるような 未来を見通した利益の高い選択をできる人はより成熟した精神の持ち主と言えるでしょう。

子供は「怒り」や「恐怖」に基づいて意思決定する

心理学の研究でも一貫して、子どもは論理や理性よりも、怒りや恐怖などの感情に基づいて決定を下す傾向が大人よりも高いことが示されています。

だれでも「子供になる」

さらに記事によると、成熟した若者でさえ極度のプレッシャーの下では子供のような意思決定プロセスを選択してしまうことがある。

つまり、「極度のプレッシャー状況下」では「目先の利益を優先してしまう」可能性が高くなる。

最も感情的に負担のかかる状況では、子供たちは、どんな高度な推論スキルを持っていても、それを使用することができません。つまり、成熟した若者でさえ、極度のプレッシャーの下では、子供のような衝動的な意思決定プロセスに戻ることがよくあります.

エラーが出たときにどうすればいいのか?

短期的な利益を優先してはいけない

これまでの話を「エンジニアにとっての話」に置き換えると、 「システムの致命的なエラー」や「なかなか治らない時のバグ」になったときに、「外部からの極度のプレッシャー」によって「短期的な利益を優先する」可能性が出てきます

わかりやすい例ですと、

システムの致命的なエラー発生時に、本番環境のソースコードを直接手修正する。

なかなか治らないバグで思い通りの設計ができないとき、ハードコーディングで対応するなど。

これらは相当な緊急事態でなければやらないほうがいいでしょう。

長期的な視野で組織の利益を考える

このような時に、いかに長期的な目線を持ち、組織の最大利益を優先できるかが エンジニアの成熟度を測る基準になるでしょう。(少なくとも心理学的な目線では)

具体的には

今後同じようなバグが発生するかもしれないから、スクリーンショットをとるか。

バグの調査のためにはlogファイルをコピーしておいた方がいいよな...

などなど。

パニックになってしまいそうな緊急事態でも、これらの冷静な行動を取れる方は信頼を得ることもできるでしょう。

25才までは完全に信用してはいけない

人間の脳は後頭部から前頭葉に向けて成長し、25才で完成します。

逆に言えば、25才までは脳は完全な状態ではなく、計画性と推論機能は25才以下の人は未完成です。

逆に言えば25才以下の人で計画性や推論機能に問題がる人はこれから改善される余地があり、それ以降であれば改善されません。

脳は25 歳まで完全に形成されません。脳の発達は脳の後ろから始まり、前に向かって進んでいきます。したがって、計画と推論を制御する前頭葉は、接続を強化および構築する最後の部分です。

from https://www.nm.org/healthbeat/healthy-tips/11-fun-facts-about-your-brain

ですので部下の指導においては

  • 計画性において25才未満の部下が失敗した際には改善の余地があるため指導できる。

  • 計画性が立てれない25才以上の人間には改善の余地がないため別の仕事を任せる

のがよいでしょう。

人の脊髄は4才で止まる

平均して、脊髄は4 歳で成長を停止します。

神経組織と支持細胞の束で構成される脊髄は、脳から全身にメッセージを送る役割を担っています。

from https://www.nm.org/healthbeat/healthy-tips/11-fun-facts-about-your-brain

title:子供っぽい人の違い(大人と子供の心理学的な違い)