賢い部下を導く5つの指導法

賢い部下は「重たい」

賢い部下がいることは一見すると素晴らしいことのように感じられます。

ですが、実際にはいくつかの問題点も存在します...。

まずはいくつかの例を挙げてみます。

上司の負担が増加する

賢い部下がいる場合、上司は彼らの能力やアイデアを活かすために、彼らを適切に指導したり、評価したり、フィードバックを行ったりする必要があります。これにより、上司の負担が増加することがあります。

通常の部下よりも仕事のスピードが早く、逆にプレッシャーを感じる場面も多いでしょう。 賢い部下を抱えるとは、自分の家の家事をこなさなければならないのにそのうえメンテナンス費用のかかるフェラーリを抱えているようなものです。

チーム内のバランスが崩れる

賢い部下は、他の部下と比較して、能力やスキルが高いことが多いため、彼らが中心となってチームが動いてしまうことがあります。これにより、他の部下の貢献が薄れたり、モチベーションが下がったりすることがあります。

  • 賢い部下を評価しない→「能力主義ではなく年功序列であるという組織の評価につながる」
  • 賢い部下を評価する→「部下の間で能力の差が激しく、平等ではない」

どちらをとっても地獄...。

部下の自立心が失われる

賢い部下に適切な指導やフィードバックを行わないと、彼らが自立心を失ってしまう可能性があります。上司が彼らの考えやアイデアをすべて採用し、彼らに適切なチャレンジや成長の機会を提供しない場合、彼らは自己肯定感を失い、モチベーションが低下する可能性があります。

しかも、賢い部下であればあるほど、他社への転職のリスクが高く、ハイリスクハイリターンな存在でもあります...

現に私の前職の上位3人は3年絶たないうちに転職していしまいました。

上司との対立が生じる

賢い部下は、自分のアイデアや意見を持っていることが多いため、上司と対立することがあります。これは、上司が彼らのアイデアを採用しなかったり、彼らに適切なフィードバックを行わなかったりする場合に起こります。

「なぜ部下のアイデアを採用しなかったのか」「どの点をクリアすれば採用されたのか」を明確に提示しなければなりません。

賢い部下への接し方

ここからが本題です。

1. 目標やビジョンを共有する

賢い部下は、単に上司の指示に従うだけではなく、自分の仕事に関する視野やアイデアを持っていることが多いです。上司としては、部下と共に仕事の目標やビジョンを共有し、一緒に考えていくことが大切です。

上司とは「自分のチームはどうあるべきか」「どんな部下であってほしいのか」を常に言わなければなりません。

  • イデア1、アイコンやデスクトップの壁紙を、自分のチームの教訓にする
  • イデア2、社外への記事でも教訓を述べる

2.指示するだけでなく、相談や意見交換を行う

賢い部下は、単に指示された仕事をこなすだけではなく、自分なりのアイデアや改善点を見出してくれることがあります。上司としては、部下とのコミュニケーションを大切にし、相談や意見交換を積極的に行い、共に仕事に取り組む姿勢を示すことが重要です。

  • 必ず1on1を毎週行う
  • 「OOくんならどうする?」と意見の場を作る

3.評価やフィードバックを適時に行う

賢い部下は、自分の成長や能力向上について意識していることが多いです。上司としては、部下の取り組みや成果を適時に評価し、フィードバックを行うことで、部下のモチベーションを高め、より良い成果を生み出すことができます。 フィードバックは鮮度が要求されます。仕事が終わったタイミングで時間が取れれば可能な限りフィードバックを行いましょう。

4.チャレンジングな仕事やプロジェクトを与える

賢い部下は、新しいことに挑戦したり、高度なスキルを身につけたいと思っていることが多いです。上司としては、部下にチャレンジングな仕事やプロジェクトを与えることで、部下の成長や能力向上につながる環境を整えることができます。

5.尊重し、信頼を築く

賢い部下は、自分自身の考えや能力を尊重され、信頼された上司との関係性を築くことが望ましいと考えています。上司としては、部下を尊重し、信頼関係を築くことで、部下のモチベーションや意欲を高め、より良い成果を生み出すことができます。

そのためにやるべきことは以下の3つです。

  • 部下や自分のサポートメンバーのフルネームを覚える(可能ならば部下にも全メンバーの名前を覚えてもらう)

6.社会人としてのマナーや社内ルールは教える

賢い部下は何かしらの特技を持ち合わせる代償として、ビジネスマナーやルールには驚くほど疎いです。 このような状態では個人でまともに仕事するのは不可能ですし、いずれ来る独立の際にも一つのハードルとなってしまう可能性があります。 このような時には懇切丁寧にどんなルールがあるか、どうして守らなければならないかを教えてあげましょう。

プログラミング技術に問題はなくても社員として、もしくは社会人として、そして更には今後担うであろう上流工程に関わる部分での教育は、上司である管理者がやはり意識しておかねばならないと思います。

from https://futurizm.jp/questions/134

7.いろいろな立場の人間がいることを教える(異文化コミュニケーション)

異文化コミュニケーションとは性別・年齢・職業・出身地・社会的地位など自分とは異なる価値観や環境の相手とのコミュニケーションを意味します。

学生時代であれば避けられた相手でも、ビジネスであれば文化の異なる人と話なければなりません。そのような人々とうまくやっていくためにも、利害関係者のバックグランドを押さえておき、必要なタイミングで伝えておきましょう。

「電気設備課のOOさんはプロパーです。会社に対して誇りを持っていますので、伝統的な考え方をよしとします。彼を説得するには愛国心を持ち合わせていることをつたえた上で、どのように会社に利があるかを証明しないといけないよ...」