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lispのlambda関数の使用方法
Lispのlambda関数は、匿名の関数を定義するために使用されます。これは、他の関数に引数として渡すことができます。
lambda関数は、次のように書式化されます。
(lambda (arg1 arg2 ...) body)
ここで、arg1、arg2、...は、引数の名前を表し、bodyは、lambda関数が実行する処理を記述した式です。
たとえば、次のようなlambda関数を定義することができます。
(lambda (x y) (+ x y))
これは、2つの引数xとyを受け取り、それらを加算して返すlambda関数です。この関数を呼び出すには、次のようにします。
((lambda (x y) (+ x y)) 2 3)
この場合、引数xに2を、引数yに3を渡し、5が返されます。
また、lambda関数は、変数に割り当てることもできます。たとえば、次のように書くことができます。
(setq add (lambda (x y) (+ x y)))
これにより、addという変数に、先程定義したlambda関数が割り当てられます。この関数を呼び出すには、次のようにします。
(add 2 3)
これは、先程と同じく、2つの引数2と3を加算して5を返します。
lambdaがしていること
これまで、関数を使用するためにはまず定義しなければならなかった。 たとえば、渡した数をはんぶんにして返す関数halfを作るとき、次のような書き方になるだろう。
(defun half(n) (/ n 2))
そして、これらの関数をmapcarで実行するためには、次のように#'
で関数を呼び出す。
(mapcar #'half `(2 4 6))
lambdaはこれらの手順で必要だった関数の定義と呼び出しを一度に行うことができる
(mapcar (lambda (n)(/ n 2)) `(2 4 6) )
lispでlambdaが大事なわけ
Lispのlambda
は、ラムダ計算(ラムダアブストラクション)という数理論理学の分野に基づいています。ラムダ計算は、関数を抽象化する方法を提供する理論であり、数学的に扱うことができます。ラムダ計算において、関数は引数を取り、結果を返す形式で表されます。
Lispにおけるlambda
は、このラムダ計算の概念をプログラミングに応用したものです。具体的には、lambda
は無名関数を作成するための構文であり、関数を定義するための方法の一つとなっています。
Lispのlambda
が重要な理由は、以下のようなものが挙げられます。
- 高階関数を実現するための基盤となる
Lispでは、関数が一級オブジェクトとして扱われます。つまり、関数を変数に代入したり、引数として渡したり、戻り値として返したりできます。このように関数を扱うことができることで、高階関数(関数を引数や戻り値として扱う関数)を実現することができます。lambda
を使うことで、無名関数を定義して高階関数を実現することができます。
- 無名関数を定義できる
lambda
を使うことで、無名関数を定義することができます。無名関数を定義することで、一時的な関数を作成したり、関数を引数として渡すことができるようになります。また、無名関数は定義時に名前をつける必要がないため、コードの可読性を向上させることができます。
- コードの簡潔化が可能
lambda
を使うことで、関数を定義するための煩雑な手続きを省略することができます。例えば、簡単な処理を行う関数を定義する場合、lambda
を使って無名関数を作成することで、不要なコードを省略することができます。
以上のように、Lispのlambda
は、高階関数の実現や無名関数の定義、コードの簡潔化など、様々な用途で活用されることができます